Les Citroen dans la Vie, Hydro Fan: Days with Citroen C5 and C6

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内装修理の名人に救われる

10年以上もの間乗っていると車の内装も色々と痛んできて修理が必要となります。私のC5Ⅲはベージュのハーフレザーシート(座面のみ合皮)ですが、乗後車時に擦れて運転席座面の右側が裂けてきました。大きな傷になる前に地元の内装修理フランチャイズのトータルリペアさんにお願いして直していただきました。実は、このお店知る人ぞ知る名店です。店長の腕を慕って遠くは埼玉からお客様が訪ねて来るほどです。

こちらのお店です

上の画像のように、とてもきれいに直してもらったのですが、1年もしないうちにまた別の部分が裂け始めました。どうしても乗降時に擦れる部分なので仕方がないのですが、お店の説明では、シートのこの部分が合皮なので、とても弱いとのことでした。革と違って耐久性に劣るとの説明でした。そうこうしているうちに、今度はシートのバックレストのサイドサポート上部の縫い目が大きく裂けてしまいました。C5Ⅲのハーフレザーシートはなぜかバックレストが上半分と下半分の境目で電動可倒式になっています。今まで、前傾させていたシートバックの電動可倒スイッチを誤って押して起立させた瞬間に縫い目がパカッと裂けてしまいました。

バックレストのサイドの「 \ / 」の部分が裂けました。修復・全面張り替え後の画像

今度は革を剥がしての修理が必要ということで、県内で一番有名な自動車内装ショップに見積もってもらったところ、革を剥がそうとしても中のウレタンのアンコと革が接着してあり、革が剥がせないので修理不能という答えでした。当時はその答えの意味がよく分からず、なんとか修理できないかと県内の他店を複数訪問したり、画像を添付して隣県の群馬県富山県の腕に覚えがありそうなショップにも打診してみたのですが、いずれも修理不能という返答でした。途方に暮れて、ふと思いつき、ずいぶん以前に乗っていたシトロエンXM-Xの革シートが裂けた時に修理していただいた地元のテント・シート店に相談してみました。そうしたら、そのお店も修理はできないけれども、とても腕が良いお店があるから、紹介してあげるということで、近隣の上越市の某テント・シート店を紹介してくれました。そのお店に伺ったら、以前も同じシトロエンC5Ⅲのシートを修理したことあるので、修理可能とのことでした。そのお店で丁寧な説明を受けて初めて分かったのですが、この年代(2010年代)の欧州車のレザーシート(合皮シートを含む)は「表皮一体発泡工法」で製作されているものが多いそうです。「表皮一体発泡工法」とは、金型にセットしたシートカバーの中にウレタンの原料を注入し、発泡させて成形するもので、身体の曲線にあわせた理想的なシート凹断面形状を実現すると共に、高度な乗り心地とデザインを両立できるのが特徴で何より低コストでのシートの生産が可能です。一方、欠点は修理しようとするとシートの表皮にウレタンがくっついてしまっているのでシートの表皮を剥がすとウレタンがバラバラに崩壊してしまい修理不能になることです。

トヨタ紡織のホームページより引用

私がお世話になった上越市のテント・シート店は、この際ということで、座面もバックレストもヘッドレスト以外全てウレタンのアンコを一から製作し合皮ではなく本革を使って張り替えてくださいました。作業日数たった1週間でしかも諭吉さん10枚+αの激安料金でした。出来映えも画像のように違和感が全くありません。凄い技術です。感謝しかありません。実は、後で分かったことですが、そのお店が知る人ぞ知る超有名店で東京オートサロンにも出品しているお店であり、レカロジャパンのシートの修理の下請けもしているとのことでした。お店のオーナーも全然気取らない気さくな方で本当に良いお店だなと感心しました。しかし、ホームページでは一切そういった実績には触れていません。宣伝するお気持ちがないようです。昨今はネット社会でネットでお店を検索するのを当然と思っていましたが、口コミの力も侮れないと痛感しました。バイクや自動車のシート関係でお困りで地元のショップで手に負えないようでしたら、ご相談をお勧めします。

こちらのお店です

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