Les Citroen dans la Vie, Hydro Fan: Days with Citroen C5 and C6

ハイドロファン:This is the blog about how to maintain the Hydro Citroen cars at less cost and my daily events

巨大チャーシュー麺を堪能しました

妻がチャーシュー麺を食べたいということで、地元柏崎市の有名店「そばよし」さんに向かいました。このお店のチャーシュー麺はとてもインパクトがあります。

こんな感じで、チャーシューがどんぶりからあふれかえっています。麺は縮れ麺の細麺で、スープは薄い醤油味で癖がなくとても喉越しが良い感じです。新潟ラーメンは燕三条の背脂太麺や長岡の生姜醤油ラーメンなどが有名ですが、柏崎市もラーメン激戦区です。その中でも「そばよし」さんは超有名店です。このチャーシュー麺と焼きそばがおいしいと評判のお店です。

ところが、行ってみたら、なんと火曜日が定休日ということでお休みでした。

そこで、気を取り直して、姉妹店の「うれっ子」さんに向かいました。私が聞いた話では「うれっ子」さんが元祖で、「そばよし」さんがのれん分けしたお店とのこと。たぶん、チャーシュー麺も同じだろうと考えて、行ってみました。時間は午後1時半くらい、ほんの少し待って、チャーシュー麺をオーダーして待つこと5分ほど、チャーシュー麺が登場!

こちらも予想通り「そばよし」さんと同じくらいインパクトがあります。早速、夫婦で「いただきます!」をしてラーメンを堪能しました。我が家のラーメン評論家(妻)に聞くと、「量的にはこちらの方がレディース向け」との講評でした。「そばよし」さんの圧倒的な量が完食不能と感じられる方は「うれっ子」さんも良いかもしれません。

その後、帰宅してニュースでちょうどこの頃に柏崎市中央海岸で海の事故があったことを知りました。自分も子どもの頃に離岸流にさらわれて遭難しかかった経験があります。海は楽しいけれど、怖い側面も多々あります。夏になるとある悲しい水の事故、なんとかゼロにできないものかと心が痛みます。

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内装のベタベタを予防する

シトロエンに限らず、欧州車、最近では高級国産車も内装のベタベタが問題になっています。それらは内装のプロテイン塗装の加水分解だと思われます。シトロエンだとC3、C5、C6のそれらの記事が多くアップされています。これらの現象に関する自分の経験ですが、

結論からいうと「加水分解を遅らせることはできても完全に防ぐことはできない」と思います。「熱と湿度がこの化学変化を促進させる」と考えて予防のために以下のことを実践しています。

1.車はなるべく車庫保管にする。だめならボディーカバーやサンシェードで日光から内装を守る。

日本の夏は暑すぎます。ヨーロッパ車には過酷です。車庫がないのなら、それ相応の対策が必要です。

2.ウインドーには赤外線・紫外線対策フィルムを施工する。

昭和から平成初期に乗っていた1987年式シトロエンBX19TRS(西武物)は紫外線対策が甘く、夏に乗っているとオープンカーでもないのに腕が日焼けしました。内装も紫外線で色褪せてしまって…。今でも高緯度地域で作られている欧州車は赤外線・紫外線対策が甘いと感じています。車を購入したらまず私はこの対策をします。

3.なるべく内装を水拭きしない。から拭きする。

清潔な日本人は車の内装を水拭きしたがりますが、これは車にはあまり良くないと感じています。C4やC6の内装は水拭きしたら跡が残ったなどの事例が報告されています。できたら、から拭きがベストです。私のC6は前のオーナーがこれを励行していたせいか、2010年式にもかかわらず、内装のベタベタが皆無です。

最後に、「ベタベタが発生したら」ですが、ちまたでは、無水アルコールや重曹水で拭き取るなどの方法が紹介されていますが、あれはプロテイン塗装の加水分解した表面部分を剥離する方法なので、ベタベタが重症化している場合には使えなかったり、施工しても、また、ベタベタが再発したり、やり過ぎると塗装がとれてプラスチックの地肌が現れたりと難しさがあります。

そこで、自分は根本的な解決策として内装業者さんにプロテイン塗装の剥離と再塗装を依頼しています。

C5は見事にセンターコンソールとドアグリップが加水分解してしまったので、再塗装をお願いしました。

プロテイン塗装の雰囲気を出すために、半艶の梨地塗装にしていただきました。違和感なく仕上がったと自負しております。

順に、ドアグリップの塗装前・塗装後

順に、センターコンソール塗装前・塗装後

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内装修理の名人に救われる - La Vie Avec Citroen シトロエン C5 C6 と趣味や日々の出来事

 

内装修理の名人に救われる

10年以上もの間乗っていると車の内装も色々と痛んできて修理が必要となります。私のC5Ⅲはベージュのハーフレザーシート(座面のみ合皮)ですが、乗後車時に擦れて運転席座面の右側が裂けてきました。大きな傷になる前に地元の内装修理フランチャイズのトータルリペアさんにお願いして直していただきました。実は、このお店知る人ぞ知る名店です。店長の腕を慕って遠くは埼玉からお客様が訪ねて来るほどです。

こちらのお店です

上の画像のように、とてもきれいに直してもらったのですが、1年もしないうちにまた別の部分が裂け始めました。どうしても乗降時に擦れる部分なので仕方がないのですが、お店の説明では、シートのこの部分が合皮なので、とても弱いとのことでした。革と違って耐久性に劣るとの説明でした。そうこうしているうちに、今度はシートのバックレストのサイドサポート上部の縫い目が大きく裂けてしまいました。C5Ⅲのハーフレザーシートはなぜかバックレストが上半分と下半分の境目で電動可倒式になっています。今まで、前傾させていたシートバックの電動可倒スイッチを誤って押して起立させた瞬間に縫い目がパカッと裂けてしまいました。

バックレストのサイドの「 \ / 」の部分が裂けました。修復・全面張り替え後の画像

今度は革を剥がしての修理が必要ということで、県内で一番有名な自動車内装ショップに見積もってもらったところ、革を剥がそうとしても中のウレタンのアンコと革が接着してあり、革が剥がせないので修理不能という答えでした。当時はその答えの意味がよく分からず、なんとか修理できないかと県内の他店を複数訪問したり、画像を添付して隣県の群馬県富山県の腕に覚えがありそうなショップにも打診してみたのですが、いずれも修理不能という返答でした。途方に暮れて、ふと思いつき、ずいぶん以前に乗っていたシトロエンXM-Xの革シートが裂けた時に修理していただいた地元のテント・シート店に相談してみました。そうしたら、そのお店も修理はできないけれども、とても腕が良いお店があるから、紹介してあげるということで、近隣の上越市の某テント・シート店を紹介してくれました。そのお店に伺ったら、以前も同じシトロエンC5Ⅲのシートを修理したことあるので、修理可能とのことでした。そのお店で丁寧な説明を受けて初めて分かったのですが、この年代(2010年代)の欧州車のレザーシート(合皮シートを含む)は「表皮一体発泡工法」で製作されているものが多いそうです。「表皮一体発泡工法」とは、金型にセットしたシートカバーの中にウレタンの原料を注入し、発泡させて成形するもので、身体の曲線にあわせた理想的なシート凹断面形状を実現すると共に、高度な乗り心地とデザインを両立できるのが特徴で何より低コストでのシートの生産が可能です。一方、欠点は修理しようとするとシートの表皮にウレタンがくっついてしまっているのでシートの表皮を剥がすとウレタンがバラバラに崩壊してしまい修理不能になることです。

トヨタ紡織のホームページより引用

私がお世話になった上越市のテント・シート店は、この際ということで、座面もバックレストもヘッドレスト以外全てウレタンのアンコを一から製作し合皮ではなく本革を使って張り替えてくださいました。作業日数たった1週間でしかも諭吉さん10枚+αの激安料金でした。出来映えも画像のように違和感が全くありません。凄い技術です。感謝しかありません。実は、後で分かったことですが、そのお店が知る人ぞ知る超有名店で東京オートサロンにも出品しているお店であり、レカロジャパンのシートの修理の下請けもしているとのことでした。お店のオーナーも全然気取らない気さくな方で本当に良いお店だなと感心しました。しかし、ホームページでは一切そういった実績には触れていません。宣伝するお気持ちがないようです。昨今はネット社会でネットでお店を検索するのを当然と思っていましたが、口コミの力も侮れないと痛感しました。バイクや自動車のシート関係でお困りで地元のショップで手に負えないようでしたら、ご相談をお勧めします。

こちらのお店です

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予防整備でお金をセーブする

最近のメーカー指定各種フルードの交換サイクルは長くなりました。シトロエンC5・C6のATFは交換不要、ラジエタークーラントも交換不要、そしてエンジンオイルは車種によって1年または10,000km〜20,000kmでの交換推奨と聞いています。ではこの通りの交換サイクルで交換するのがユーザーにとって一番経済的かと聞かれたら、私は「ノー」と答えます。

理由は主に3つです。

1つ目は輸入車の場合、どれだけ日本のような使用環境を考慮されて設計されているかが疑問であるという点です。メーカー推奨は基本的に本国での使用環境を基にしていると考えるのが妥当だと考えます。アメリカのように寒冷地アラスカから酷暑のアリゾナまで多様な環境で使用されることを前提に設計されている車ならいざ知らず、南欧の車は私の経験上、日本の気候や道路環境なども考慮した世界戦略車として設計されているとは到底思えません。例えば、内装などもヨーロッパのように高緯度の紫外線が弱い寒冷な気候ならOKなのでしょうが、日本ではすぐに色褪せたり、内装が剥がれて垂れてきたり、ゴムパーツやプロテイン塗装がすぐに劣化します。

2つ目はメーカー側の商売の都合です。昨今だとメーカーもメンテナンス無料サービスなどを導入している関係上、交換サイクルは長いに越したことはありません。ベンツやBMWなどオイルの劣化センサーを持つエンジン搭載車は、20,000km以上走っても交換時期を示すインジケーターが点かないことさえ珍しくないそうです。無料サービスの規定だと点灯したら交換することになっているため、20,000km以上そのままということも少なくないそうです。

3つ目は長い交換サイクルは車に優しいためではなく、いかに環境に優しいかという環境性能を上げるのが目的であるという側面もあるということです。このことは今の時代とても大切なことですし、それを否定するつもりは全くありません。むしろ、大賛成です。

しかし、本ブログの主題は「いかにお金をセーブして輸入車を維持するか」です。そう考えた場合、私は輸入車の場合は旧来のように各種フルードの早めの交換を推奨します。それは現実問題として、輸入車が壊れた場合に国産車以上に修理に費用がかかるという現実があるからです。各種フルードの早期交換はそうならないための予防整備という意味合いがあります。

・エンジンオイル:5000kmまたは半年ほどで交換、オイルの劣化は潤滑機能や冷却機能の低下を招き、オイル漏れなど多大な出費を招く原因となるでしょう。

・ATF:早く交換するとスラッジが舞って却ってバルブボディーが詰まるという話もありますが、汚れた機関はその汚れがシールの役割をするなどして機能している場合があり、クリーニングすると却ってシール漏れを起こすなどの事象をレストア時に経験されている方も少なくないと思います。ですから、「交換するなら頻繁に交換する。交換しないのなら最後まで交換しない。」が正しいと思いますが、私のように200,000km乗ろうというユーザーなら30,000km〜50,000kmくらいでATFを交換しながら長く乗る方が安全だと思っています。アイシン6速ATのバルブボディー交換はアメリカからパーツを輸入するなどの裏技を使ったとしてもパーツ代と送料だけで100,000円オーバーは確実で多大な出費となります。

・ラジエタークーラント:これが一番知られていないことだと思うのですが、プジョーシトロエン・DS純正のLLCは本来ブルーなのですが、これが黄色や褐色になりヘドロ化している車が少なくありません。ディーラーに話をすると大抵は「問題ありません。」という返事が返ってきます。しかし、これを放置すると確実にヒーターコアが詰まります。その結果、冬はヒーターの効きが悪い。夏はエアコンの効きが悪いなどの症状が現れます。この修理は車種によってはダッシュボードの脱着が必要になり、その工賃だけでも、80,000円以上もの出費になります。

汚れきったLLC

再掲です。LLCリザーバータンク内がこのようになっていたら、即、洗浄&LLC交換をお勧めします。純正LLCの値段はピンキリですが、2lで安くて2,000円くらい。C5・C6では大体6lくらい必要だと思います。

引用:kure.com, redpoint.co.jp

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サスペンションsphereを改造する

フランス・イタリアのシトロエンSMクラブの重鎮であるイタリア人のGiuseppe Bazan(ジョゼッペ・バザン)氏はsphereのキャップを外して窒素ガスをリチャージできるアダプターを発明した方として知られています。銀行員だったBazan氏は1983年にシトロエンDS23パラスを愛車としていましたが、エンジンがブローし、エンジン載せ替えも考えたのですが、ディーラーからシトロエンSMを勧められて試乗して即決しました。しかし、すぐにサスペンションが堅くなり、それが窒素ガスの不足から来ることが分かりました。そこで、ツールを作ってスキューバダイバー用のボンベを使ってsphereに空気を充填しました。すると車の乗り心地はよみがえりました。それをディーラーに見せたら、サンプルsphereの製作を依頼されて数個の充填可能なsphereを試作しました。それが評判になり、ある1人の青年がCXのsphereにガスの充填を頼みにやってきました。彼はこのsphereを気に入り、協力して起業しないかとBazan氏にオファーしました。Bazan氏は銀行家という地位を捨てる気がなかったので、その青年Carlo Lazzari(カルロ・ラザリ)さんが充填可能なsphereを販売し始めました。そして、Carlo LazzariさんとBazan氏の妻のMella(メラ)さん名義で会社Tecnosir(テクノズィーラ)を設立しました。そして1986年5月に特許を出願しました。
こうして誕生したTecnosir社ですが、現在、Tecnosir社のsphere用充填キャップにはDSやSMの分解式sphere用のValprex 2000-7DSと溶接一体型球体sphere用のValprex2000-9とsaucer sphere用のValprex2000-7C5があります。
私が一番興味があるのがValprex2000-7C5です。

Valprex 2000-7DS

Valprex 2000-7DS

Valprex2000-9

Valprex2000-9

Valprex2000-7C5

Valprex2000-7C5

ただし、saucerタイプのsphereの場合キャップレスなので、sphereの頭頂部にドリルで穴を空けて、タップでねじを切る必要があり、腕に覚えがある人でないとかなり難しく上級者やセミプロ向けです。以下に作業動画があります。

www.youtube.com

字幕はスペイン語ですが、作業の困難さが分かります。そこで、完成品を購入したい方はこちらのページをご覧ください。こちらもスペイン語です。

あくまでも個人売買の範疇なので信用度は?ですが、replyを見ると高評価の様です。どうもスペインのXantia Activaクラブのメンバーの方のようです。(activaclub.es)※.esはスペイン(Espana)を意味します。
最後になりますが、ガス充填可能なsphereを使用する主な理由ですが、
①ガス圧をカスタマイズすることによる乗り心地のチューニング
②ガスを最充填することによるsphereの再生・再利用による節約
③saucer sphereなど多層膜sphereの旧車へのコンバートを可能にする。
特に③について、ただ単にガス圧を変えて、各部位に使用可能にするだけでは不十分でsphereマウントのアダプターが必要となります。これは下記サイト(activa-club.fr)で購入可能です。

sphereアダプターsphereアダプター装着図

アダプターを図のように装着します。これで非saucerタイプの旧車にも装着可能になります。

引用:xantia007.free.fr, tecnosirstore.com, activa-club.fr, activaclub.es

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格安sphereは「買い」なのか? - La Vie Avec Citroen シトロエン C5 C6 と趣味や日々の出来事

 

シトロエンC4・シトロエンC6のスピードメーター不点灯を格安で修理する

シトロエンC4およびシトロエンC6のデジタルスピードメーターの不点灯について国内外を問わず安価で修理をしてくれる業者が結構見受けられます。ということは裏を返せば比較的簡単に修理可能な案件なのではと考えて、もし自分の愛車がメーター不点灯になったら「DIYでチャレンジしてみよう!」とGoogleを駆使してネット検索したり、某輸入車に強いショップさんや某シトロエンディーラーさんに聞いたりして色々と調べてみました。

1.最初にメーターを外す方法ですが、これについては多くの方によりアップされているので省略いたします。

2.次にメーターの分解方法です。上下に2つずつ、左右に1つずつ、合計6つのクリップをマイナスドライバー等で爪を浮かせて外します。

メーター分解方法

3.そして、基板の実装部品の状態を目視で点検します。私はコンデンサーからの液漏れが主原因かなと考えていましたが、色々と調べてみると多くの場合、画像の赤丸で囲んだ部分が焼損しているそうです。この2個のトランジスタの焼損が原因だそうです。これをハンダ吸い取り器でハンダを溶かして外します。この時に他の電子部品を熱で痛めないように、注意が必要です。

焼損したトランジスタ

4.交換パーツの用意
交換パーツは左の赤丸については「Vishay Si4431BDY」、右の赤丸については「915055 chip」を準備します。ともにトランジスタです。ネットで検索すると数百円の部品です。業者の修理コストはほとんどが技術料だと推測されます。

si4431   915055DIYキット

順に Vishay Si4431BDY  915055 chip   海外で売られているC6メーターDIY修理キット

焼損トランジスタ別の例

ロシア語でネット検索して探したもう一つの症例です。ネオクラシックなフランス車はロシアや東欧に流れていくらしくディープな修理情報をゲットするためにはロシア語は有効です。こちらの場合は赤丸で囲んだ915055 chipが2つ焼損しているのが分かります。どうもこのトランジスタの品質に問題があるようです。

5.最後に2つのトランジスタを交換してハンダ付けをして、動作確認をして修理完了です。

修理完了したメーター

上記DIYキットを用いての実際の修理作業の動画です。スペイン語ですが、メーターの外し方・分解の仕方・ハンダの吸い取り方や付け方など、作業方法が詳細に分かり、とても参考になります。

さて、実際に修理を行ってみて、失敗したらですが、高価なので、あまり考えたくはありませんが、中古メーターに換装も考えております。その時心配なのはオドメーターの数値です。ディーラーの話ではメーターと車体のコンピュータ(自分はBSIに記録されているのかなと考えていますが…)と2箇所で走行距離を記録していて、そのどちらかの大きい方の数値になるということです。最悪、走行距離が現車より多いメーターに換装した場合、メーターの距離数が増えてしまうかもです。海外では日本と違ってオドメーターの数値とか無頓着なのか、状況や法律についてはよく分かりませんが、オドメーターの数値を直す方法に少なからずヒットして驚きました。こんなことが簡単にできるなら、メーター改ざんは容易かもしれません。自分の乗っているC6は年式の割に走行距離が少ない車です。購入先を信頼してはいますが、メーター改ざんの可能性がゼロとは言えないのかもと疑念や不安が生じました。また、スピードメーターうな重要な保安部品をDIY修理しても良いものなのかという根本的な疑念も生じました。業者に任せてのリスク回避も立派な選択だと思います。
 また、修理が完了しても、問題の根源が解決されなければ、同じ症状が再発するでしょう。今回参考にしたc6owners.orgのスレッドによれば、このメーター基板の焼損は低品質なトランジスタによるもので、その交換で修理完了とあります。しかし、サージ電圧が原因ではないかという予想もあり、サージプロテクタを設置してサージ電圧から保護したりパワーレギュレーターを設置して電圧の安定化を図ることがメーターパネルの保護になりかつ他の車載機器の安定作動にも有効ではというスレッドもあります。C6は電気依存度が高い車です。バッテリーやオルタネーターの定期的な点検・交換、サージプロテクタ(サージ電圧保護)やパワーレギュレーター(電圧安定化)の設置、一昔前に流行ったアーシングなども有効かもしれません。

引用:c6owners.org, YoYo Daiagnostic on YouTube, Drive 2.ru

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格安sphereは「買い」なのか?

先ずはsphere のダイヤフラムの変遷について調べてみました。
1.分解式球形:(LHS用:黒、LHM用:緑)、ダイヤフラム:ELASTOMER単層膜、寿命3年
2.溶接一体型球形(D):(1970年GS以降)、ダイヤフラム:DESMOPAN単層膜、寿命60,000kmもしくは3年
3.溶接一体型球形(U):ダイヤフラムがDESMOPAN単層膜からUREPAN単層膜(寿命80,000km~90,000kmもしくは5年)にアップデートされました。球体の頭頂のキャップ部分に刻印U(また製品のパッケージにUREPANと明記されています)で識別、ただし、すべてがUREPANに置き換わったわけではなく、同じ車種の中でもDESMOPANと混用されています。どのsphereがDなのかUなのかは同じ車種でもグレードによって異なるなど複雑です。
4.溶接一体型球形(M):90年代後半(Xantia Activa以降)、ダイヤフラム:NOK製多層膜、寿命150,000kmもしくは10年、刻印3つの窪みマーク(three dimples)で識別、最初はエンジンベイの中のフロントサスでのみ試用、Xantia最終モデルでは色が緑から灰色(通称銀球)になりました。こちらも上記同様UREPANなどの単層膜sphereとの混用で一気にすべてのsphereが多層膜タイプに置き換わったわけではなく、あくまでも部分使用でした。
5.ソーサー型(仏語 soucoupe):1998年XantiaⅡのメインスフィアから採用、ダイヤフラム:NOK製多層膜、寿命は走行距離200,000km
※NOK:旧社名 日本オイルシール

上記は主にIH8MUD.COMより引用。ただし、これらのライフサイクルは寒冷なヨーロッパの気候を前提にしたものなので昨今の夏の路上温度が40度Cを超える日本では寿命はもっと短いと思われます。

色々なサスペンションsphere

左からUREPAN球、多層膜緑球、多層膜銀球となります。sphere上のペイント文字や刻印には当然のことですが意味があり、それらの解説ページもネット上で散見されます。

問題のNOK製3層構造のダイヤフラムについては中間層がガス不透過性の材質(0.65mmPVALポリビニルアルコール)で周りの2層(nitrileニトリルゴム)が強度を補強する役割を担っています。中間層のPVALはガス不透過性に強い反面、低温時の屈曲性が弱く、低温で割れやすい弱点がありました。そこで最初はエンジンベイの中にあるフロントサスのsphereのみで試用されたようです。後にソーサー型になったのもダイヤフラムの屈曲性の弱さを補うための形状変更であり、これで堅牢性が大幅に向上したそうです。(引用:xantia007.free.fr, frenchcarforum.co.uk)

sphereのカッタウエイ

左はベルギー製のサードパーティーsphere、右はシトロエン純正sphereのカッタウェイです。純正sphereのダイヤフラムが多層構造なのが見えますでしょうか。(引用:frenchcarforum.co.uk) 

さて、結論ですが、NOK製多層膜を用いたsphereシトロエンが特許を持っているのでサードパーティー他社は許諾なしにNOK製多層膜を用いたsphereの製造ができない(もしくはNOKが他社には多層膜を供給できない)と思われます。(特許番号:フランス9514180 米国5992832) よってシトロエン純正とそのセカンドブランドであるEurorepar以外のsphereは単層膜のsphereではないかと思われます。(実際にベルギーのI.F.H.S.やスペインのLIZARTEのsphereはUREPAN単層膜使用との情報あり。) したがって、寿命は最長でも5年80,000km~90,000km程度と考えるのが妥当だと思われます。それを承知の上で価格の安さに注目して使うのなら「買い」だと思います。フランス本国ではソーサー型sphereや球形の多層膜sphereを旧型シトロエンにコンバートするTIPSをネットにアップしたり、また、ランクル掲示板ではランクル100系のAHCハイドロニューマチックサスにシトロエンのソーサー型sphereをコンバートするTIPSをアップしたりする方もいて、sphereのディープな世界に興味は尽きません。(引用:Le club de la Xantia Activa, IH8MUD.COM)

xantiaの置換可能sphere一覧表

Xantia Activa(sphereを10個も使います)への多層膜sphereの置換互換表(実はActivaのsphereには単層のものも多く、アダプター(クラブ会員のみ入手可)を介して多層膜sphereを取り付けるTIPSがあるそうです。

トヨタ純正sphere

ランクル100系トヨタ純正accumulator sphereです。これをシトロエン純正の多層膜sphereに換装して楽しんでいる猛者がいます。さらに高価なトヨタ純正AHCフルードの代わりにLDSも入れちゃうそうです。思えば、トヨタには過去セリカアクティブスポーツというハイドロニューマチックアクティブサスの車がありましたっけ。

CARADISIACの投稿

フランスの車総合掲示板CARADISIACからの引用ですが、Toutes les soucoupes de marque Citroen ou Eurorepar sont multicouches.とあります。つまり、All of the saucer spheres of Citroen or Eurorepar brand are multi layered.という意味になると思われます。こういった投稿記事がフランス本国のサイトでは見られ、自分の考えの裏付けとなると思っています。

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